先日の参院選でALS患者の船後さんと生後8ヶ月の時に脳性麻になった木村さんが初当選したそうです。
僕自身、娘が病気により1歳半で障害を持つことになったことで、障害者向けの福祉・政治などの興味を持ち始めたタイミングでもあったので、画期的な出来事だなと感じました。
ただ、一方で
「障害者に議員が務まるのか?」
「余計な税金がかかるのではないか?」
という意見も多く聞かれます。
「余計な税金」という意見を目にして、とても悲しくなりました。
多分、障害を持った人が周りにいない人や、
障害者とあまり関わりをもってこなかった人なのかな?と思います。
身近に障害を持っている人や、高齢で足腰が弱くなって車椅子生活を余儀なくされている人がいたら、多分そのサポートをする大変さをわかっていると思うので、
「余計」だとは思わないと思います。
むしろ、国会の議員の方々も、障害を持った人が健常者と同じようなことをするためには、どのくらい周りのサポートが必要なのか?を知らせるという意味で、今回の審議などに出席するだけでも、価値があるんじゃないかなと思います。
僕自身、娘が病気になるまでは、障害者の方とあまり関わりをもってきた経験がなかったので、障害者がどのように生活しているのか?どうゆうところが大変なのか?
ということをあまり深く考えずに生きてきました。
そして最初の頃は、娘の通院とかで周りに障害を持つ人がいても、どう接すればいいのかわかりませんでした。
多分それは、今まで障害を持った人との関わりが少なかったことで、
どう接すればいいのかわからなかったからだと思います。
多分、僕以外にもそうゆう人はたくさんいるはずです。
つい最近だと、船後さんと木村さんが当選後、早速2人の国会内での介護費用について、参院が負担するかということが議論になってます。
個人的には、どこが負担するかということはどちらでもいいんですが、こうゆうことを国会で議論するというきっかけになったという点がすごいなと思います。
こうやって議論を繰り返して少しずつ、社会の目が変わっていけばいいなと思います。
みんな年を取ればなんらかの障害を持つ
あと、この二人の当選を受けて、元祖車椅子議員の八代英太さんがインタビューに答えた記事もとても勉強になりました。
八代さんの時代は今よりもっと国民の目、周りの目が厳しかったんだろうなと感じます。八代さんや昔の方々の頑張りによって、今の福祉サービスなどがあるんだなと思うと、今は恵まれた時代だなと思います。
以前まで、障害者が就ける職業は限られていたことを踏まえ、「いまの世の中はいろんな人がいて、多様化している社会。とにかく基本は、歩ける人と歩けない人しかいない。歩ける人に便利な社会は歩けなくなると不便だけども、歩けない人にスポットを当てて社会をつくっていくと歩ける人に不便がない」と訴え、次のように語りかけた。
「誰一人として自分で障害を持ちたいと思った人はいないのよ。舩後さんだってそう、木村さんだってそう。産んだお父さんお母さんも障害を持った子どもを産みたいなんて思った人は誰もいない。『おれは障害者にならない』と思ったって、ぼくのように途中でなる人だっていっぱいいるわけ。そうはいっても健康で最後までいったって高齢化時代になると、足腰が弱ってくる、耳が遠くなる、目がしょぼしょぼしてくる。認知症とかいろんなことが出てくる。そうなると、『健康なときは短い時なんだ』、というぐらいの意識を持った方がいい。やがてはみんなすべて、そういう『障害』を持つんだから。そして一生を終えるんだから」
上記の内容が印象的だったので引用しときます。
みんないつかは高齢者になって目や手足にいろんな障害が出てくる。そういう人たちにスポットを当てて社会を作っていくと、みんなに不便のない社会が作れるということなんだと思います。
いろんな経験をしてきた八代さんだからこそ言えることだなと感じます。
子供達の将来の為に、みんなが助け合っていける優しい社会を作って行ければいいなと思います。